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ホルモン補充療法(HRT)と乳がん
ミリオン・ウーマン・スタディ共同制作
医学雑誌ランセット2003年8月;362:419−27
英国オックスフォード、がん研究英国疫学科、ヴァレリー・ベラル教授
現在使われているホルモン補充療法(HRT)が、乳がんの発生率を押し上げているという背景を考慮し、乳がんの発生率とホルモン補充療法の危険性における、HRTの影響およびそのタイプを調査すべく、ミリオン・ウーマン・スタディが設立されました。
1996年から2001年に50〜64歳であった女性を対象に、それぞれのホルモン補充療法の詳細及び個々の症状などと乳がんの発生率及びその死亡率の関係を調査しました。
その結果、HRT治療を受け始めてから平均2.6年後には9364名の女性に浸潤性の乳がんが発生し、平均4.1年後には637名の女性が乳がんが原因で死亡していることが判明しました。これは、調査対象のHRT治療を受けていた女性の半分に当たる数字です。
調査当時点のHRT利用者は、がん発生の可能性、ましてはそれが原因で死亡する可能性はかなり低い女性ばかりでした。(調整相対危険度1.66)しかしながら、調査対象時以前にHRTを受けたことがあったからといって、その危険性が高まるという結果は、今回の調査からは出ていません。
がんの発生率は、エストロゲンのみを調合した場合、エストロゲン−プロゲスターゲン(oestrogen-progestagen)調合の場合、およびチボロン(tibolone)調合の場合に特に著しく上昇し、エストロゲン−プロゲスターゲン(oestrogen-progestagen)調合のHRTは、その関連リスクが他のタイプのHRTと比べると大幅に大きいことも判明しました。
しかしながら、特定のエストロゲンの種類とプロゲスターゲンの種類における関係、またはそのそれぞれの投与量における関係、あるいは継続的投与と逐次処方における関係については、特に著しい傾向は見られませんでした。
相対的リスクは、経口処方、径皮的処方、エストロゲンのみの埋め込み処方において、それぞれ大幅に上昇しています。
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